『夏の庭』読了。

Luci

2011年06月09日 16:36


ネタバレ注意。

Kosamu氏に勧められた湯本香樹実さんの『夏の庭』読み終わりました。
西の魔女が死んだ』系だね。
泣くよ!泣くよ!ってさんざん言われていたので意外と大丈夫でした。
だって順番だよね。むしろ幸せだよね。
こういうお話で泣けるKosamu氏って純粋で優しい人だなぁ。

映画「夏の庭」エンディングテーマ


一方。魔物なわたしが うっとなってしまったのは
年老いた犬にある日注射が打たれ、おかあさんがぼくに
「チロは、あしたの朝、死ぬから」って言ったシーン。
ペルーの日本大使公邸が占拠された事件を解決するのに
「突入せよ」と命じた人のこと考えて
眠れなくなっちゃったの思い出した。
それって犯人達を殺せってことでさ。
そういう命令を人に下さなければならない立場に自分がないことを
心底ありがたいと思ったっけ。キメタラジブンデイクヨ。。。。。

あと4歳ぐらいの時にお家で飼っていたラフコリーが死んで
毎日一緒に遊んでた私が泣かないのを見て親が誰かに
「幼くて死んだって意味が分からないんだねぇ」みたいに言っていたのを
切なく眺めていたのも思い出しちゃった。
そんな幼児に本当の意味での死が分かっていたかどうか疑問だろうけど
あの頃から生死観ってあんまりブレてはいないように思う。
そういう時に泣けないだけ。そんなとこ今も昔も変わらないかも……。

死は確かに人の苦しみの大きな一つではあるけれど
順当なものだったらそんなに嘆き悲しむことじゃない。
わたしのお葬式はみんなで合奏できるような楽しいもの企画してます。
よかったら来てねw

志半ばの死は辛い。それは。うん。

ああ、『夏の庭』の話^^;
種屋のおばあさまみたいなおばあちゃまになりたいな。
「お庭にぱぁっと蒔きなさる」「みんなお持ちんなってください」
言葉遣いとか素敵。ふんわりハッピーを届けられるおばあさま、憧れ。

弥生さんとお別れする時の
置き去りにされたような小さな箱にぎっしりつまっている何かを
もっとしっかりつかみたいという気持ちは切実かもしれない。

良いお話ですよね。
しんみり温かい涙を流したい人にはお勧めできるかも。
雑感